飲食店の居抜き物件を選ぶ前に確認しておきたい内装のポイント

飲食店を開業する際、居抜き物件は魅力的な選択肢に見えます。
すでに内装や設備が整っていて、工事費を抑えられそう。
開業までの時間も短縮できそう。
そう感じるのは自然なことです。
ただ、居抜き物件は「そのまま使える前提」で進めてしまうと、あとから想定外の調整が必要になることもあります。
内装工事を始める前に、いくつかのポイントを整理しておくことで、無理のない判断がしやすくなります。
居抜きは「残す部分」と「見直す部分」を分けて考える
居抜き物件の内装は、前の店舗の営業スタイルに合わせて作られています。
新しく始める飲食店に、そのまま合うとは限りません。
まず整理しておきたいのは、どこを活かし、どこを見直すのかという考え方です。
全体を一度に判断しようとすると、良し悪しが分かりにくくなります。
例えば、
- 厨房機器や配管の状態
- 客席レイアウトの癖
- カウンターや造作家具の使い勝手
こうした点は、実際の営業を想像しながら一つずつ確認していく必要があります。
設備は見た目より「使われ方」を確認する
居抜き物件では、厨房機器や設備がそのまま残っているケースも多くあります。
一見すると問題なさそうに見えても、使われ方を確認しないまま進めてしまうと、後から不便さが出ることがあります。
例えば、
調理動線が今のメニュー構成に合っているか。
作業スペースは十分に確保できているか。
清掃やメンテナンスがしやすい状態か。
見た目がきれいかどうかよりも、日々の営業で無理が出ないかどうかを基準に判断することが重要です。
客席レイアウトは「前の店」を引きずらない
居抜き物件では、前の店舗の客席配置がそのまま残っていることがあります。
その配置が今後の営業に合っているとは限りません。
席数を増やせそうだからといって無理に詰め込むと、動きにくくなったり、居心地が悪くなったりすることもあります。
逆に、少し余裕を持たせることで、回転や印象が良くなる場合もあります。
居抜きの内装を見るときは、
「前の店がどうだったか」ではなく、
「これからどんな使われ方をしたいか」を基準に考えることが大切です。
見えない部分ほど確認しておく
居抜き物件で見落とされがちなのが、仕上がりの裏側です。
壁や床の下、天井裏などは、完成後に手を入れるのが難しくなります。
特に確認しておきたいのは次の点です。
- 配管や配線の状態
- 給排水の位置と容量
- 臭いや劣化の有無
これらを把握せずに進めてしまうと、開業直前や営業開始後に問題が表面化することもあります。
最初からすべてを決めきらないという考え方
居抜き物件は、既存の内装を活かしながら始められる反面、制約も多くなります。
最初から完璧な形を求めすぎると、判断が難しくなることがあります。
営業しながら少しずつ手を加えていく余地を残す。
これは居抜きならではの進め方でもあります。
内装工事の段階で、どこまで仕上げるかを整理しておくことで、無理のないスタートにつながります。
まとめ
飲食店の居抜き物件を選ぶ際は、見た目や条件だけで判断せず、実際の使われ方を想像しながら内装を確認することが重要です。
残す部分と見直す部分を分けて考え、設備や動線を一つずつ整理することで、開業後の負担を減らすことにつながります。
居抜きは工事費を抑える手段であると同時に、判断が必要な選択肢でもあります。
その前提で内装工事を考えることが大切です。
店舗開業をご検討中の方へ
仙杜工務店では、飲食店の居抜き物件を使った内装工事についてご相談をいただくことがあります。
居抜きをどう活かすかは、物件ごとに考え方が変わります。
判断に迷ったときは、一度条件を整理することで見えてくることもあります。
この記事が、開業準備の中で考えをまとめる参考になれば幸いです



